定期演奏会 1982.10.23  Heart Alive


 

愛は逃避行 製作者コメント 【村井 宏明】 Piano & vocal
当時流行りの16ビートポップスに挑んだ曲です。
デュエットは畑中葉子と平尾昌晃風に歌謡曲っぽく遊んでみました。
あらためて聞くと、久ちゃんの声には下田君の方が合っていたように思いますが、どうしても自分でデュエットというものを経験してみたかったのであります。
 
9月のハーモニー 製作者コメント 【大極 隆】 Bass Guitar & Vocal
このステージ演目全3曲のうち唯一夏合宿(9月初旬)で練習した曲。
ギター原君が抜けて5人編成となり、自分としては一度シンプルなアンサンブルでのリスタートを心掛けました。
卒コンでの「ヒット曲メドレー」で村井君の往年のヒット2曲に挟まれて入れたが違和感がない事から「一番村井君っぽい大極の曲」と言えるのではないか。
Aメロ歌いだしのピアノの単音基調のフレーズが心地よく、それまで「音の洪水」攻撃を仕掛けてきた私に「音の隙間」の良さを気づかせてくれたり、アウトロのコード進行、ラストコードの清涼感が織りなす季節感とのマッチなど、村井君から勉強した記憶があります。
自分にとっては次年度の卒業イヤーにもう一花咲かせるための方向性を見い出した位置づけの曲だったのかもしれません。


Remember 製作者コメント 【村井 宏明】Pano & Vocal
自分たちが一年生の時の会長だった野方先輩が、卒業後すぐに事故で亡くなってしまいました。本当に大好きな先輩で大変ショックな事件でした。
この曲はその時の気持ちを残そうと思い作りました。
テーマがとても重かった事もあり、この時一回しか演奏しませんでしたが、久しぶりに聴いてみると、自分達なりに気持ちのこもった演奏になっていると思います。 


◆定期演奏会 へのコメント◆
【村井 宏明】
◆九月のハーモニー◆
大極が作ったPOPな作品。サラッと演奏しているところに安定感を感じる。
この頃の演奏がバンドとしては一番円熟期にあったと思う。


【下田 一人】
カクテルパーティの強みは、村井君と大極君が中心になってオリジナル曲を持ってくることによる、演奏への広がり、引き出しの多さだと思う。
この定期演奏会では、男女掛け合いのデュエットソングと哀悼の曲という、恋愛と人の死と言う背中合わせのイメージの曲を15分の中で見事に表現したのだ。
「愛は逃避行」ではカクテルパーティらしく耳に優しいデュエットからはじまり、「9月のハーモニー」では夏から秋への季節の変化に伴って男女の気持ちの変化を表現し、最後に「Remenber」で人のはかなさを尊ぶ曲へとつなげていった。

何の打ち合わせもなく持ち寄った曲が、メンバーの想いやアレンジでこんなにライブで栄えるとは素晴らしいと感じた。


【大極 隆】
1曲目の「愛は逃避行」は練習した記憶がなくベースはコード譜を見ながらベースラインを追っかけて何とかステージに間に合わせた模様。
こんな状況だったので村井君と久子ちゃんの掛け合いを見聞きする余裕がなかった分、今回映像を見るに「楽しい」「華やか」「バンドの新境地」を感じますね。
村井君がエレピではなく生ピアノを選択した点が斬新というか意外な印象。あと、久子ちゃんの美脚がひときわ光る!サビがマイブームで鼻歌で歌ってます。
3曲目「リメンバー」はピアノ担当の村井君が持ってき意外にも唯一のフルバラード。
イントロのピアノから緩やかに少し溜めた歌の入りが絶妙ですね。
このステージはコンサート第1部のトリを務めている訳だけど、ラストにこのようなメッセージ性の
強いバラードを持ってきたことに、あの頃の私達へエールを送りたくなりました。